全国病院組織開発協会(MODA)
共同代表 桐野です。
ある託児所では、
子供のお迎えの時間の遅刻が増えて、困っていました。
そこで、
罰金制度を設定したところ・・・
という話があるんですが、
同じような経験はありませんか?
正しい行動を促すために
就業規則や院内ルールで罰金や罰則を設ける
といったことと同じですよね。
先述の託児所では、
罰金制度を設定した結果・・・
遅刻が増えた
そうです。
そこで、
この託児所では
遅刻に対しての罰金制度を廃止しましたが、
遅刻者は元に戻らなかったと言います。

不思議ですよね・・・
この話は、
予測どおりに不合理
行動経済学が明かす
「あなたがそれを選ぶわけ」
という書籍で紹介されています。
この話で注目したいのは、
そもそも抑止力として導入した
罰金制度だったはずなのに、
罰金制度の導入が
遅刻の意味を変えてしまった
という点です。
罰金制度がなかったころは、
遅刻に対して、
申し訳なさを感じていた保護者が多かったのに、
お金を払えば遅れても良いんだと、
遅刻に対する意識が変化したのです。
実際にこの託児所で
罰金制度を導入して遅刻者が増えた時に
保護者に話を聞いたところ、
「お金を払って解決するなら
遅刻しても良いと思った」
という趣旨の回答が多かったと言います。
行動経済学でいう
社会規範 と 市場規範
という2つの行動原理で考えると
分かりやすいです。
子供を定時に迎えに行くというのは
いわゆるルールです。
守らないといけない性質のものであり、
「社会規範」です。
しかし、
遅刻したら罰金という制度が導入されたことで、
守らないといけないルールが、
遅刻しても罰金を払えば良い
という意識に転換されました。
それまでは遅刻に対して
申し訳ないと感じていたのに対して、
罰金制度が導入されたことで、
罰金を払うことで義務を果たした
という気持ちになってしまうのです。
これが、「市場規範」です。
これは悪く働いた例で紹介しましたが、
社会規範 と 市場規範
という考え方を元に
うまくいった話もたくさんあります。
社会規範 > 市場規範
この行動原理は、
組織変革でも活用することができます。
もしも、
行動をルールや制度で縛ろうと考えられた場合は、
この行動原理を活用するのも良いかもしれませんね。



