全国病院組織開発協会(MODA)
共同代表 桐野です。
「良い顛末書のサンプルってありませんか?」
と聞かれることも多いです。
「ありますよ~」
と、顛末書のデータをお渡しすると、
納得される方も多いです。
ちなみに私の作成している顛末書は、
私からすると一般的なものと
あまり変わりないんですよね・・・
ざっとご紹介すると、
・事象に対する詳細
・理想の状態
・改善案
・気づき
です。
なぜミスが起こったかは特に記載しません。
顛末書のデータをお渡しする際に
必ずお伝えするのが
「書くだけと書かせることが目的になりますよ。
フィードバックと言う名の指摘も危険です。」
と伝えます。
よくあるのは、
顛末書を書くということが
目的と言うか書くことが作業になっているケース
です。
あと付けくわえると、
職員が書いた顛末書に対して
評価(添削・指導)を行う
というケースも多いですね。
これらで効果があれば良いのですが、
私的には効果は低いと感じています。
変な話ですが、
模範解答を書くことは誰でもできます。
上司の評価や指導で唯一解を与えるのも
簡単です。
顛末書の目的ってなんでしょうか。
何かのミスや不具合に対して
本人が次回から考えて行動することができる
ということが目的なら
ただ書くだけでは効果が低いと思うんです。
実際、私も職員に顛末書を書いて
提出してもらって
私が赤ペンして返却、
もしくは話をして足りていない部分を伝える、
ということをしていた時には
次から次へと
手を変え品を変え不具合も起こるし
毎回「考えて」って伝えてました。
一見、違う事象に対して
顛末書を書いているように見えて
根本は同じことが多いんですよね。
・未学習
・考えることを手放している
では、どうすれば良いのでしょうか。
あくまで私がやっている手法ですが、
1)顛末書を書いて提出してもらう
2)何も伝えずに翌日に顛末書を返却
そこで自分が書いていることに対して
気づいたことを書きだしてもらう
3)話をする場をもつ
です。
話をする際には、
改善案や今後の対策はもちろん話をしますが、
私から一方的に伝えることは行いません。
よく「分かりません」と言われることも多いですが、
そんな時にも
何が分からないのかを考える場を設けます。
特に2)が無い場合は
留意が必要です。
経験や知識があれば
解決できることも多いし
唯一解があるケースもあります。
そんな場合でも唯一解を伝えると同時に
必ず本人の気づきや考えるというプロセスを
持つことが重要だと思っています。
ある病院でこの取り組みを行ったところ、
顛末書を書く内容に変化がありました。
ただの模範解答ではなく
自分が何をすべきなのか、
なぜそれに気づけなかったのか、
改善策の実現のためにその事象だけでなく
日常において必要なこと等も
記載されるようになったんです。
正直、時間はかかります。
それでも考える力を育むという点では
大切なプロセスかもしれません。



