全国病院組織開発協会(MODA)
共同代表 桐野です。
何か問題がおこったとき、
どうやって解決策を考えていますか?
私たち(MODA)は
問題解決には
2つの考え方があるとご紹介しています。
1つ目は、
一般的によく用いられている
ギャップアプローチ
という考え方です。
理想に対して
今の現実に足りないものの
ギャップ(差)に注目し、
ギャップ(差)をうめるための
計画立案や実行を行うことで
問題解決を行う方法です。
簡単にいうと、
できていないことや
無いものを
どうやってできるようにするかを
考えて計画&行動する方法です。
目標管理、もこの考え方が
元になっているケースが多いですね。
これでうまく問題解決ができることも
あると思うんですが、
私たちは疑問もあります。
例えば、
多くの病院では、
子育て中の職員の人員確保のために
様々な制度や支援、
人員増加等を行っていると思います。
理想の状態は、
職員の人員確保。
問題解決のために
制度や支援導入を行っている。
ギャップアプローチの考え方であれば、
この問題解決方法で
うまくいくはずですよね。
しかし、現実はどうでしょうか?
・夜勤職員が足りない
・人件費の高騰
・子育て中と以外の職員との関係の悪化
・権利主張の増加 等、
そもそもの問題とは
違う問題が発生してしまっているケースが
多いのではないでしょうか?
また、
理想に対して計画した通りにも
物事が進めばいいのですが、
状況変化等により
そもそもの計画通りに実行しても
問題解決につながらないことも多い
と感じます。
特に、
人や組織の問題解決において、
ギャップアプローチは、
効果が見込めないことが
多いとも感じるんです。
人や人を取り巻く環境や状況は
日々変化するのは当然で、
理想状態や現状を固定して考えること前提が
そもそも違っているように感じます。
さらに、
ギャップアプローチは、
ダメなところや
できていないところに
フォーカスするため、
これを人に対して行うと
気持ちの面にも問題がうまれると感じるんです。
念のためですが、
ギャップアプローチに問題があるとか
間違っているという話ではないので
ご留意くださいね。
私たち(MODA)がご紹介している
もう1つの問題解決の考え方に
エマージェントアプローチ
があります。
現状の問題は
いろいろあるかもしれないけれど
いったん片目をつぶります。
その上で、
できるできない関係なく、
どんな状態が理想なのか
を描きます。
その理想の状態に対して
『今できること』は何なのか
を見つけ、実行していきます。
これは理想と現実の差(ギャップ)に
フォーカスするのではなく、
今できること、今あること
にフォーカスする考え方です。
私は過去に
子育て中の看護師の退職による
人員確保に悩む病院で
このエマージェントアプローチを用いて取り組み、
人員確保を達成したことがあります。
制度や支援の導入、
人員増加ではなく、
今いるメンバーでできることを考えたのです。
詳細はまたの機会にご紹介しますが、
理想の状態を是認で共有
↓
お願いや指示ではなく、
何ができるかを話し合い決定していく
↓
実行
のフローで行いました。
制度でもなく
指示命令でもないのに、
月数回の夜勤を行うと職員から申し出があったり、
職員同士で子供のお迎えを助け合ったり、
夜勤者は土日を休めるように調整を始めたり、
夜勤者の負担が減るように日勤者の業務を増やす 等
職員自らが
いろいろな取り組みを始め、
今いるメンバーで夜勤の人員確保を達成したんです。
この話をすると
「月に1回でも夜勤できないか聞いても
無理って職員に言われたことがある」
というお声を頂いたことがあります。
確かに、同じ月数回の夜勤の取り入れですが、
この声にある方法は、
エマージェントアプローチではありません。
エマージェントアプローチは、
制度や指示命令ではない
という点もポイントです。
以前お伝えした
退職率の問題解決法も
ギャップアプローチと
エマージェントアプローチ
という視点で見てみると
おもしろですよ。



