マニュアルが奪う考える力

全国病院組織開発協会(MODA)
 共同代表 桐野です。

自ら考えて動けるように
さまざまなことを
マニュアル化したいんです!

  

能力の高い職員の
コンピテンシーを分解して
マニュアル化したいんです!

 

そういうお声もよく聞きます。

  

確かにマニュアルって、
理想系を形にできて、
分からないことがあれば立ち戻れるし、
便利ですよね。

  

マニュアル自体は
必要な場面も多いと考えます。

  

しかし・・・

マニュアルの違う側面も
知っておくことも大切だと考えます。

  

考える力を育む

という点でみてみます。

  

マニュアル通りにやってください

 

  

考えて行動してください

  

は、180度違う側面を含んでいると思うんです。

  

よくマニュアル通りに仕事を行うように指示をし、
職員からマニュアルに掲載されていないことが生じたり、
何か不具合が生じたりした際に
「どうして良いかわからない」
「どうしたらいいですか?」
という声が聞こえた場合、

 

「それくらい考えればわかるでしょ」
「ちょっと応用きかせればできるでしょ」

 

といった対応をしていませんか?

  

もしくは、
不具合や質問に対して
さらにマニュアルを更新していませんか?

  

これって実は、

考える力を奪っている

というシステムが働いているんですよね。

  

※システムとは、
個々の要素が相互に影響しあいながら
全体として機能するまとまりや仕組み

マニュアルを作ると
その通りに行動するという思考がうまれます。
考えなくても
その通りに行動すれば
それが答えであるという思考が強くなります。

マニュアルが唯一解になることで
マニュアルに掲載されていないことがおこると
考えるよりも答えを聞く思考がうまれる。

マニュアルにないことは
掲載をすることでカバーできると考える。

結果、
またマニュアルにない掲載されていないことがおこれば
マニュアルを作成したり、
答えを聞いたりが始まる。

実際に、現場では、

「書かれてませんでした」
「教えてもらっていません」
「聞いていません」
「分かりません」

等、の声が聞こえているのではないでしょうか。

(もしくは、考えているのではなく
 勝手な行動が生まれているケースも)

マニュアルは唯一解がある世界では
もちろん有益ですし、
とても重要なことだと思います。

ただ、病院や組織は
唯一解がない世界です。

マニュアルが奪う考える力。

この側面を考慮することも
組織構築には必要かもしれません。