シーツ交換は誰に仕事?

全国病院組織開発協会(MODA)
  共同代表 桐野です。

   

ある病院では、
ベッドシーツの交換が
予定通りに進められていない状況がおこっていました。

  

これにより他の業務にも影響がでて、
業務効率も下がっています。

   

シーツ交換は、看護助手の担当であり、
看護助手への不平不満がおこっていると言います。

  

看護助手の状況としては、
仕事の手を抜いてるとはいえません。

  

ベッドシーツ交換を優先するあまり、
残業増加が顕著になってきていました。

  

病棟主任は、問題解決のために
タイムスケジュールの見直しや
他職種にも担当制の導入、
シフトの見直しを行いました。

  

しかし・・・

思ったように改善はされず、
多職種からも不平不満が出始めました。

  

あなたなら
この状況に対してどう対応しますか?

   

この病棟主任がとった改善策は、
技術的問題だと捉えた上での
対応だと言えます。

  

結果、解決策として
ルールや規則の導入を用いた状態でした。

   

この病院で、
私たち(MODA)が行ったことを
少しご紹介します。

   

私たち(MODA)は、
看護師、看護助手、クラークなど
この病棟に関わる職種10人ほどで
対話の場を設けました。

  

ベッドシーツ交換業務の改善について
話し合ったのですが、
最初は、
現在の取り組みの改善点や
人員増加の要望等の発言が多かったです。

  

看護助手の仕事の仕方について
アドバイスはもちろん
効率の悪さを指摘する声も出たほどです。

  

どこか他人事な言動が見受けられました。

  

そんな時、ある看護師が
「職種や担当とかじゃなく、
 手が空いてる人で声をかけて
 ベッドシーツ交換ってできませんか?」
と発言しました。

  

これに対して、
声をかけにくい
担当制の方が分かりやすい
仕事が増える
そもそも看護助手の仕事なのに 等々
といった声があがりました。

   

そこで、
その意見の背景を共有します。

   

『それはどういうことなのか』
という視点で、対話を続けました。

   

仕事を担当として把握し遂行していること
仕事を頼みにくい関係性であること
看護助手は看護師の補助だと思っていること
看護助手の仕事って実は難しいし忙しいと感じること
なんでもかんでも看護助手に頼みがちなこと
忙しいのはみんな同じ

の発言が出始めました。

   

その上で、
ベッドシーツ交換の取り組みについて話し合いました。

  

ルールや規則ではなく、
ベッドシーツ交換は、
シーツ交換のタイミングで誰かが声をかけ
職種に関係なく手が空いている数人で行ってみる
決して強制ではない

ということを全員で合意しました。

   

取り組み当初は、
不平不満が出たり、手伝わない人も
もちろんいました。

  

強制はしません。

   

うまくいかないこともありますが、
1カ月ごとに
声を掛け合いながらベッドーシーツ交換を行うことを
より良くするためにどうするか等を
話合いながら続けた結果・・・

  

半年後・・・

   

声を掛け合いベッドシーツ交換に取り組む姿が
病棟内に広がっています。

  

おもしろかったのは、
看護助手のベッドーシーツ交換のスキルがすごい!と
他の職種の人たちが
シーツ交換がうまくいくコツを
教えてもらっている様子があったことです!

   

それまではいわゆる雑用的な仕事をする人
という定義が病棟内にあったようですが、
看護助手の仕事は、スキルが必要!
逆に難しい!
といった定義に変わっているとのことでした。

   

それだけでなく、
お互いの仕事をサポートする様子も
以前より見受けられるようになったんです。

   

半年後改めて話を聞くと、

  

担当制にしなくても良いことを
担当制にしていることで
業務効率が悪いことがたくさんあることにも気づいた

  

まだ声掛けをしても手伝わない人もいるけれど
その人をどうこうしようではなく
できる人たちとやることで
それがスタンダードになった方が良いと感じている

  

お互いに仕事の状況等も話すので
連携できる事も増えた

  

ルールや規則ではないので
その場でお互いに決められることが増えた

  

等々、
半年前にはなかった視点が増えたようです。

  

半年前の組織の思考や当たり前が
自然と塗り替えられたことで
ベッドシーツ交換業務だけでなく、
他の業務にも相乗効果がでたのではないでしょうか。

  

組織の関係性や組織風土にアプローチする

  

ルールや規則ではなく、
何か問題が行った時に
適応課題として捉え、
組織のお互いの関係性や考え方を見直すように
取り組んだ結果と言えると感じます。

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